發表して、既成政黨の弊害を矯正せんとするや、侯の機關紙たる『日々新聞』は、侯の目的、模範政黨を作るに在りと暗示し、憲政黨の機關紙たる『人民新聞』は、侯の位地を論じて、憲政黨に入るの侯の志に合ふ可きを諷告したり※[#白ゴマ、1−3−29]侯果して憲政黨に入りて其首領たらむと欲する乎。或は既成政黨以外、新たに同志を糾合して模範政黨なるものを作らむとする乎※[#白ゴマ、1−3−29]是れ恐くは政治的數學の例題ならむ※[#白ゴマ、1−3−29]近かき未來の政局を打算するが爲には、先づ此例題を解决せざる可からず。
然れども憲政黨及び其他の伊藤崇拜者が[#「然れども憲政黨及び其他の伊藤崇拜者が」に白丸傍点]、果して能く伊藤侯の人物を領解したるや否や[#「果して能く伊藤侯の人物を領解したるや否や」に白丸傍点]※[#白ゴマ、1−3−29]試に問はむ[#「試に問はむ」に白丸傍点]、侯は黨首の器を備へたる人物なる乎[#「侯は黨首の器を備へたる人物なる乎」に白丸傍点]※[#白ゴマ、1−3−29]具體的にいへば[#「具體的にいへば」に白丸傍点]、侯はグラツドストンたるを得る乎[#「侯はグラツドストンたるを得
前へ
次へ
全497ページ中29ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
鳥谷部 春汀 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング