の武辨を以てして今日の難局に當る初より經綸の一も觀る可きものなきは又當然なりとせむ、而も閣下が自ら天下に宣言したる言責を實行せずして、隨つて國民の閣下に豫期したる冀望の悉く水泡に歸したるは、我輩の甚だ遺憾とする所なり。
相公閣下、閣下内閣組織以來屡※[#二の字点、1−2−22]官紀振肅秩序保持の美辭を使用したり、而も閣下の内閣は、官紀振肅の代りに、官紀大に紊亂したる事實を示し、秩序保持の代りに、秩序頗る壞頽したる證迹を現はしたるは何ぞや、但し此般の事實は既に天下公衆の知悉する所たるに於て、今敢てこゝに之を詳述するの必要を見ずと雖も、我輩は閣下が有名なる謹嚴方正なる風采家たるを尊敬し、而して閣下の内閣が、斯る謹嚴方正なる風采家と背馳するの行動あるを怪事とし、乃ち次に其の大要を擧げて閣下の明鑑を仰がむとす。
※[#始め二重括弧、1−2−54]五※[#終わり二重括弧、1−2−55]
山縣相公閣下、我輩は曾て多くの冀望を閣下の内閣に屬せざりしと雖も、獨り官紀振肅の一事は閣下專賣の政綱たりしを見るに於て、中心實に此點に於ける閣下の特色が十二分に發揮せられむことを期したりき、而も
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