似て内は反つて細心多疑※[#白ゴマ、1−3−29]外は直情徑行なるに似て内は反つて險怪隱密※[#白ゴマ、1−3−29]外は剛愎偏固なるに似て内は反つて温柔滑脱※[#白ゴマ、1−3−29]常に赤誠を口にして善く慷慨すれども、身を處するに巧詐あり世を行くに曲折あり、圭角ある如くにして圭角なく、平板なる如くにして表裏あり※[#白ゴマ、1−3−29]是れ其の伊藤侯と合ひ易き所以なりと※[#白ゴマ、1−3−29]然れども余の彼れに見る所は別に是れあり[#「然れども余の彼れに見る所は別に是れあり」に白ゴマ傍点]。
 余の別に見る所とは何の謂ぞ※[#白ゴマ、1−3−29]彼れは民選議院の設立を建白せり、故に彼れを目して自由民權の創見者と爲す可き乎※[#白ゴマ、1−3−29]彼れは曾て木戸大久保諸氏と大阪に會合して議する所あり、次で明治八年遂に立憲の聖詔煥發せられたりき※[#白ゴマ、1−3−29]故に彼れを稱して立憲政體創造の首功と爲す可き乎※[#白ゴマ、1−3−29]彼れ或は愛國社を興し、或は立志社を設け、或は立憲政黨、或は愛國公黨自由黨等を組織して毎に之れが牛耳を執りき※[#白ゴマ、1−3−29]
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