合して[#「伯の野心及び覇氣と抱合して」に白丸傍点]、聰明自ら恃むの政治家を鑄造したりき[#「聰明自ら恃むの政治家を鑄造したりき」に白丸傍点]。伯は人の隱微を讀み、敵の弱點を指し、世の情僞を察し、事の利害を斷し、理の是非、機の先後を判ずるに於て、電光の暗室を照らすが如し。唯だ伯は聰明自ら恃むが故に毫も衆俗を送迎して人望を收めむとすることなく、衆俗も亦伯の豺目狼視に觸るゝを好まずして自ら伯と親まざるに至る。是を以て伯には獨り個人的能力の伯を重からしむるものありて、國民に對しては殆ど何等の感化をも及ぼしたるものなかりき。伯は曾て伊藤内閣と自由黨との連鎖たることありしも、若し伯をして自由黨統率の任に當らしめば、到底星亨の爲し得たりしものを爲し得ざりしならむ。伯或は政黨の謀主たるを得たらむも、理想的黨首の器は之れを伯に望むべからず。伯は智力の輪轉機なり[#「伯は智力の輪轉機なり」に白丸傍点]。滿身總べて是れ智力にして[#「滿身總べて是れ智力にして」に白丸傍点]、其の道徳も[#「其の道徳も」に白丸傍点]、其の勇氣も[#「其の勇氣も」に白丸傍点]、其の感情も皆智力を以て指導せらる[#「其の感情も皆
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