實行とは」に白三角傍点]、意見もなく自信もなき人物の遁辭のみと[#「意見もなく自信もなき人物の遁辭のみと」に白三角傍点]。此の斷定の正當なるや否やは遽に判ず可からずと雖も、伯が言論を好むの性癖あるは、此の一語に依て之れを察すべし。
從來伯は其の言論の餘りに多きが爲に、所謂不言實行を以て自ら任ずる政治家は、伯を稱して大言放論家と爲し、以て其の信用を傷けむとしたり。而かも伯は其の言論の力に依りて[#「而かも伯は其の言論の力に依りて」に白丸傍点]、反つて市民の崇拜を鍾めたり[#「反つて市民の崇拜を鍾めたり」に白丸傍点]。是れ他なし[#「是れ他なし」に白丸傍点]、伯は最も聰慧なる市民の思想を語るの豫言者なればなり[#「伯は最も聰慧なる市民の思想を語るの豫言者なればなり」に白丸傍点]。伯は好で意見を吐露すれども[#「伯は好で意見を吐露すれども」に白丸傍点]、敢て異を立てゝ高く自ら標置するの論客にあらずして[#「敢て異を立てゝ高く自ら標置するの論客にあらずして」に白丸傍点]、輿論の代言者なり[#「輿論の代言者なり」に白丸傍点]。伯は個人的意見の創造者に非ずして[#「伯は個人的意見の創造者に非ずし
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