痒をも感ぜざりしに似たり」に傍点]※[#白ゴマ、1−3−29]彼は尚ほ選擧區に歸りて再選を要求したればなり[#「彼は尚ほ選擧區に歸りて再選を要求したればなり」に傍点]。
 凡そ世間に剛愎の士多しと雖も[#「凡そ世間に剛愎の士多しと雖も」に白丸傍点]、其剛愎彼れが如きに至ては[#「其剛愎彼れが如きに至ては」に白丸傍点]、古今亦罕に觀るの異彩たらずむばあらじ[#「古今亦罕に觀るの異彩たらずむばあらじ」に白丸傍点]※[#白ゴマ、1−3−29]余は必ずしも彼れの剛愎を辯護せむとするものに非ず※[#白ゴマ、1−3−29]剛愎は如何なる場合に於ても、惡徳たるを免かれざればなり※[#白ゴマ、1−3−29]されど黨人より之れを觀れば[#「されど黨人より之れを觀れば」に白丸傍点]、剛愎も亦必要の武器なるやも知る可からず[#「剛愎も亦必要の武器なるやも知る可からず」に白丸傍点]※[#白ゴマ、1−3−29]何となれば黨人最後の目的は[#「何となれば黨人最後の目的は」に白丸傍点]、唯だ政敵と戰つて之れに勝つの一事なるを見ればなり[#「唯だ政敵と戰つて之れに勝つの一事なるを見ればなり」に白丸傍点]。

      彼は主我的人物なり
 若し彼をして單に放膽不諱、剛愎不遜の木強漢ならしめば、彼は僅に鷄鳴狗盜の雄たるに過ぎず※[#白ゴマ、1−3−29]何ぞ甚だ多とするに足らむや※[#白ゴマ、1−3−29]されど彼れに最も及ぶ可からざるは、其戸外の木強漢たると共に[#「其戸外の木強漢たると共に」に二重丸傍点]、室内の讀書家たる是れなり[#「室内の讀書家たる是れなり」に二重丸傍点]※[#白ゴマ、1−3−29]此れを聞く、彼は別に他の嗜好なく、唯だ讀書を愛して、博覽人に超え、故陸奧伯の如き亦學問に於て彼れに師事する所多かりしと※[#白ゴマ、1−3−29]余は彼が果して讀書の才あるや否やを知る能はずと雖も、其讀書の嗜好ありて多讀を貪るの人たるは、彼を知るものゝ皆許す所なり※[#白ゴマ、1−3−29]彼れが自由黨に在りて、巍然一頭地を出だす所以のものは、蓋し自由黨中復た一人の彼に優れる學者なきが爲ならずとせむや※[#白ゴマ、1−3−29]而も彼は多く理窟を語らずして[#「而も彼は多く理窟を語らずして」に白丸傍点]、反つて人の理窟を喋々するを笑ふ[#「反つて人の理窟を喋々するを笑ふ」に白丸傍点]※[#白ゴマ
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