らざる千古の格言を留めぬ[#「彼れは日本憲政史上に永久磨滅す可からざる千古の格言を留めぬ」に傍点]。如何に其の沈痛にして天來の音響を帶びたるかを記臆せよ[#「如何に其の沈痛にして天來の音響を帶びたるかを記臆せよ」に傍点]、曰く[#「曰く」に傍点]板垣死すとも自由は死せずと[#「板垣死すとも自由は死せずと」に丸傍点]、是れ實に國民的運動の大精神を代表したるものに非ずして何ぞや[#「是れ實に國民的運動の大精神を代表したるものに非ずして何ぞや」に傍点]。彼れの名は此の格言に依て萬世に感謝せらる可し[#「彼れの名は此の格言に依て萬世に感謝せらる可し」に傍点]。たとひ岐阜の遭難に死したりしとも[#「たとひ岐阜の遭難に死したりしとも」に傍点]、彼れに於て復た何の遺憾あらむ[#「彼れに於て復た何の遺憾あらむ」に傍点]。况むや生きて第一期の時代事業を完成し[#「况むや生きて第一期の時代事業を完成し」に傍点]、併せて其の當初の理想を實現したる政黨内閣をも[#「併せて其の當初の理想を實現したる政黨内閣をも」に傍点]、一たびは大隈伯と聯合して之れを組織したることあるをや[#「一たびは大隈伯と聯合して之れを組織したることあるをや」に傍点]。彼れは第一期の時代事業に竭くす可かりし精力を餘まして[#「彼れは第一期の時代事業に竭くす可かりし精力を餘まして」に傍点]、之れを第二期の事業にも使用したるがゆゑに[#「之れを第二期の事業にも使用したるがゆゑに」に傍点]、是れ所謂る強弩の末[#「是れ所謂る強弩の末」に傍点]、魯縞を穿たざるもの[#「魯縞を穿たざるもの」に傍点]。記者は寧ろ彼れが退隱の遲かりしを惜む[#「記者は寧ろ彼れが退隱の遲かりしを惜む」に傍点]。
 顧ふに舊自由黨は、彼れと與に産まれて、彼れと與に成長したるものなり。彼れ一旦悟る所あるや、何の惜氣もなく、無代價にて之れを伊藤侯に讓與したりき。是れ人情の忍び難しとする所なれども、彼れに在ては疑ひもなく明哲の處置たり。蓋し今の政治界に立つものは、皆權勢利祿を得むことを目的とし、此の目的を達するに最も都合善き首領を求めて之れに頼らむと欲するものに非るなし。而も彼れの位地及び人物は此の點に於て黨人の望を繋ぐに足らざるを如何せむや[#「而も彼れの位地及び人物は此の點に於て黨人の望を繋ぐに足らざるを如何せむや」に白丸傍点]。彼れが人情の忍び難きを忍
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