じます。しかし油断は禁物ですぞ。この後には山あり谷あり流れあり、嘘だと思ったら、次の会場へ。そこで目をお廻しになりませんように。
(1)★[#「(1)★」は底本では「(1)」]
1□92
29□1
971□
+ 2□17
――――――
17592
[#「17592」は底本では「17392」。【例題一】と同一と考えられるため、【例題一】に合わせました。]
(2)★
□)56□96
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
81□8
(3)★
97□
× □8
―――――――
□□□0
9□□
―――――――
175□0
(4)★
3N
____
N)259
(5)★
□□□
_______
□□□)□□□□□1
□□89
―――――――
75□
□□□
―――――
□81
□81
――――
0
“虫喰い算”大会 第十一会場
第十一会場でございます。どうぞ、ごゆるりとお楽しみ下さい。いや、皮肉をいったつもりではございません。
ブーン先生の“虫喰い算集”は、なかなか数も多く、傑作も集っており、私は最も尊敬しております。先生はこの虫喰い算を生徒に与えて、大変楽しく算数を勉強させました。ところが生徒は、これが縁となり、虫喰い算がすっかり気に入ってしまい、遂には先生と一緒に問題を考え出すまでになりました。そういう生徒さんの作った問題が、会場の方々に陳列されています。
(1)★
□)81□8
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
□0□
(2)★
3□AB
× □B
――――――――
□6□□A
□□□□
――――――――
□□□□9
(3)★
56N
N65
6N5
5N6
+ 65N
―――――
3240
(4)★
□□□
______
□4□)9□□□5
□□□
――――――
2□□□
□□□□
――――――
2□□
□□□
――――
0
(5)★
GQRDQN
× SLADE
―――――――――――――
GGGTAQN
DERLTT
EALDTT
ASRELN
LDTNNT
―――――――――――――
ARLDQSQAQN
“虫喰い算”大会 第十二会場
こちらが第十二会場です。どうぞお入り下さい。
およそ、この虫喰い算といわず、いわゆる数学パズルと称せられる興味深い問題を古くから研究し、そして集録して早くから著書として世に紹介したのは、イギリス人エッチ・イー・デュウデニー氏でありましょう。今日までに紹介された数学パズルで、このデュウデニー氏の本の中にないものは、殆ど稀だといってよいくらいであります。
(1)★
7)3□5□6
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
□93□
(2)★
□52□
× 3□
――――――――
□0□8
4□□2
――――――――
4□7□8
(3)★
A3B
− 3BA
――――――
189
(4)★
EAK
_____
AE)ETFG
EK
―――――
AF
AE
――――
KG
KG
―――
0
(5)★
2□□□
________
1□5□)□□□□□□6
□7□□
――――――――
□□□□
5□□□
―――――――
□□□□
8□□□
――――――
□□□□□
□□□5□
――――――
0
“虫喰い算”大会 第十三会場
本会場から、問題の数は四つになりました。数は一つ減りましたが、問題の質は格段にむつかしくなりましたから、十分歯ごたえがあると思います。
歯ごたえがありすぎる! ああ、そうですか、そうですか。
でも、もう第十二階選士になられたのですから、これくらいの歯ごたえがないとお気の毒に存じまして、かくの通り……。
(1)★
□□7□□
□10□9
□006
+ □9
―――――――――
2□□□□1
(2)★
285
× □□
―――――――
1□2□
□□□
―――――――
□9□□
(3)★
□7□
______
□□)17424
□□
――――――
□52
□□□
―――――
□□4
□□4
――――
0
(4)★
PLPR
_______
QSV)TMBLRD
SBT
―――――――
RSL
QSV
――――――
VPR
SBT
―――――
LDDD
LBLD
―――――
LBM
“虫喰い算”大会 第十四会場
第十四会場はこちらです。いよいよ歯ごたえがございますよ。
(2)は、今までにない分数の問題です。慣れないものにぶつかると、ちょっと面喰います。面喰うところが、なかなかいい気分であります。そうは思われませんか。
(3)も面白く、(4)の覆面算は、なかなか苦心のあとがあり、3と4と二つの数字がスフィンクスの目のように光っているところに御注目……。
(1)★
4□□
× □□
―――――――
19□□
3□0□
―――――――
□□0□□
(2)★
□□□□
5――――― = 9
□□□
註:――
1から9までの九種の数字をはめこむこと(5と9とは既に使ってありますね)
(3)★
□□□
______
□□□)□□□□5
742
――――――
□□□□
1113
―――――
□□□□
□□□□
――――
0
(4)★
PXEP
________
AZH)AZJAJJM
AYG3
――――――――
AMXJ
AMMZ
―――――――
4XJ
MMJ
―――――
AYGM
AYGM
―――――
0
“虫喰い算”大会 第十五会場
ここが第十五会場です。遠い道路のちょうど半分に当ります。
(1)は小手調べ。(2)は快刀乱麻を断つ――というほどではないが、一度でばらばらと解けてしまいます。(3)は軽く貴下を楽しませてくれるでしょう。(4)は相当骨が折れます。まず三時間はかかりましょう。二時間なら早い方です。半日かかったとか、念入りな人は二日もかかったと申します。(お解きになった後で本書の第一一六頁をごらん下さい、失礼)[#底本で第一一六頁にあるのは、例題七です。]
(1)★
□7□
× □5
―――――――
□□9□
1□56
―――――――
16□□□
(2)★
9)NNN
 ̄ ̄ ̄ ̄
N7
(3)★
BTS
______
PQA)TSBTS
CQB
――――――
ASQT
ADQT
―――――
AQQS
AQQS
――――
0
(4)★
□7□□□
_________
□□□)□□□□□□□□
□□□□
―――――――――
□□□
□□□
――――――
□□□□
□□□
――――――
□□□□
□□□□
――――
0
“虫喰い算”大会 第十六会場
第十六会場はこちらです。さあさあお入りなされませ。第十五階選士の皆々さま。
(1)と(2)は軽くパスして、(3)は除数の十位をまず解くことにし、(4)は左右対称なるもの同志を掛けあわせてあるところが面白く、しかもその答たるや敢えて対称でないところに……。
お喋りの虫がまた活気づきました。困りましたね、引込みましょうか。
(1)★
□0□
× □6
―――――――
5□2□
□□□6
―――――――
4□58□
(2)★
3A)1B3A
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
B1
(3)★
□□□
______
A□A)□□A□A
□□6
――――――
□□□
□□8
―――――
□□□
□□□
――――
0
(4)★
ABCBA
× ABCBA
――――――――――――
ABCBA
BXZXB
CZGZC
BXZXB
ABCBA
――――――――――――
ANAPJLJXA
“虫喰い算”大会 第十七会場
ここは第十七会場です。
前の会場で、貴下は“第十六階選士にもなるとどうも問題が物足りなくてね”といわれた由。
それはどうもお気の毒さま。前会場は、半道を越えたお疲れ直しのつもりで設計をして置きましたが、さようにお元気ならば、はいはいよろしゅうございます。次に用意いたしました四つの問題、どうぞ御満喫を願います。但し時計の針が、明日の目盛へ進むようなことにならぬとも限らず、目覚時計をかけてから取懸っていただきましょうか。
(1)★
□□E7
− NNN
―――――――
EEE
(2)★
□□□□
________
142)123□□□□
□□□□
――――――――
□□□
□□□
―――――
100□
□□□
―――――
□□□
□□□
―――
0
(3)★
NGDI
_______
TSD)WNITPA
TSD
―――――――
THTP
TWNN
――――――
PPNA
NADI
―――――
TPT
(4)★
□□□
_______
□□□)□□□□84
□□□
―――――――
□□□
6□□
――――
□3□
□□□
―――
0
“虫喰い算”大会 第十八会場
お見受けしたところ、おん瞼《まぶた》がだいぶん腫《は》れぼったいですね。いや、どうも口が滑りました。
わが国に於いて“数学パズル”研究の最も熱心なる仁は、大阪に居住される藤村幸三郎氏です。このパズルの神様は、古くからこのことに掛り、そしてそれに関する著書も断然多く、私の記憶するところだけでも三四冊あり、その上にこの数学
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