二十年で得たものはこれで全部である。同好の諸氏で御存じならば御恵投を煩わしたい。最後に本書は次ぎの各書を参考としたことを記し、謝意と敬意とを表する。
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F.C.Boon,“Puzzle Papers in Arithmetic”
G.C.Barnard,“An Elementary Puzzle Arithmetic”
F.F.Potter and F.C.Rice,“Common Sense Arithmetic”
H.E.Dudeney,“Modern Puzzles”
A.S.E.Ackermann,“Scientific Paradoxes and Problems”
藤村幸三郎著『新数学パズル』
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   昭和二十一年正月七日
[#地付き]海野十三
[#改段]

  1 虫喰い算とは?


 古い大福帳や証文や勘定書などがしみ[#「しみ」に傍点]という虫に喰われており、肝腎《かんじん》の数字のところが穴になっている。さあたいへん、困ったことになった。そういうとき推理の力でもって、その穴になった数字はこういう数字であらねばならぬと判別
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