、私は、二三の日本側の主要人物を訪れた。
誰がどう云つたといふことをこゝでいちいち言ふ必要はあるまい。
――雑誌に書くんだらう。それぢや、話すわけにいかん。もう少し待つてくれ。
――文化工作なんて、まだ早いよ。なんにもそんなことは考へてゐない。今は戦争の最中だ。非文化的なことをやつとるんだ。毀す一方さ。ハヽヽ。
――われわれは、戦争の方は引受ける。あとは、誰か出て来てやつてくれるだらう。
――いつたい、内地で、かれこれ云ひすぎるよ。一種の自己満足だ。知識階級にはさういふ傾向が多くていかん。こいつは相手を乗ぜしめる隙になるといふことがわからんとみえる。怪しからんよ。当分、出先のものに委せておいたらどうだ。
――大学か、大学なんか、こゝにはいるまい。奴らにそんな智恵をつけてなにになる。だが、これや、まあ、どうなるかわからん。
――自然発生的なものが一番いゝと思ふんです。そのうちから、われわれが、これとこれといふ風に撰択するより外ありますまい。無理に作り上げたり、お膳立てをしてやつたりする方法は避けたいと思ひます。
――文化工作は、今着々計画を進めつゝありますが、抑も北支なる
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