を形るやうな劇場を、たゞ一つ東京にもちたく思ひます。
そして、希はくば、悲劇的なると喜劇的なるとを問はず、その雰囲気が、できるだけ快朗性を帯び、一種の弾力を感ぜしめるやうな調子があつてほしい。
僕は、この分で行くと、だんだん芝居といふものを観なくなる恐れ(?)があります。それといふのが、舞台には惹きつけられても、劇場に怖ぢ気がさすのです。幕間がつらいのです。それなら、幕間だけ、外に、通りに、出てゐればいゝぢやないか。さうです、その足が家の方に向きさへしなければ……。
底本:「岸田國士全集20」岩波書店
1990(平成2)年3月8日発行
底本の親本:「言葉言葉言葉」改造社
1926(大正15)年6月20日発行
初出:「女性 第八巻第二号」
1925(大正14)年8月1日発行
入力:tatsuki
校正:門田裕志、小林繁雄
2005年9月10日作成
青空文庫作成ファイル:
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