同
舞台装飾研究  同
文芸講話    臨時
朗読術     一週一回
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 なほ、最低の報酬で左の科目を修得してゐる。
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声楽      一週三回
舞踊      近日開始
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 講師は私の外に、関口次郎、井汲清治、勝本清一郎、岩田豊雄、その他劇壇諸家、声楽は発声法の大家中島九郎氏が献身的に力を注いで下さつてゐる。追々科目もふやすつもりであるが、何分講師はみな無報酬であるから、理論方面は主として、研究生自身の自発的研究にまつところが多く、われ/\は、その研究の忠実な指導者たることを期してゐる。
 補欠として、もう四五人採用する筈であるが、われ/\の責任ある指導を信頼して、相当教養ある青年淑女の応募を望む次第である。
 私はこれから、この方面の仕事に可なり力を入れやうと思つてゐる。

 都新聞で、伊原青々園氏が新劇協会の今度の公演について好意ある批評をして下さつた。先輩の理解ある評言は未熟なものに取つてこの上もない刺戟である。
 正宗白鳥氏が、わざ/\大磯から見に来て下さつたこと、そして、「面白かつた」と、何時になく、お世辞をいつて下さつたことは、やつぱり嬉しかつた。



底本:「岸田國士全集20」岩波書店
   1990(平成2)年3月8日発行
底本の親本:「新選岸田國士集」改造社
   1930(昭和5)年2月8日発行
初出:「東京日日新聞」
   1927(昭和2)年4月24日、26日、27日発行
入力:tatsuki
校正:門田裕志、小林繁雄
2006年2月19日作成
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