、こりや無理にきまつてるんです。悦子さんに、あたしからお詫びしてもかまひませんから、元々どほりにしていただけないでせうか?
一寿 元々どほりつて、三人が一緒に暮すことかい。そいつは、もう真平だ。お前と悦子の間に挟まつて、わしはどれだけ苦労したか、まあ考へてみてくれ。ほかの理由でならとにかく、お前との折合ひが悪くつて、あいつが出て行くといふもんを、それならさうしろと、このわしが云へるか。妙な意地で、三人がばらばらになつた。それでも、そのためにわしは双方への顔がたつた。もう、これでよろしい。なんにも変へる必要はない。そうつとしといてくれ。
らく あたしも、最初伺つた時は、あんなことになるつもりはなかつたんですからね……。
一寿 それを、今云ひ出してどうするんだ。
らく どうしようていふんぢやないんですよ。自分で自分がわからないつてことを云つてるんです。今日も月謝のことで桃枝とすつたもんだの挙句、ふらふらつと、ここへ来てしまつたんです。
一寿 ふらふらつとなら、もうちつと気の利いたところへ行くとよかつた。五円はおろか、二円も覚束ない、今のところ……。
らく へえ、今日がお二人の見
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