は云はれてゐるが、実際の形で、どういふ風に現していくかゞ、翼賛会今後の運動に表現されるわけです。文化部門の協力体制を、具体的にどういふ風にして整へるかといふことを、僕もいろいろ考へてゐるけれど、差当り或る形は想像ができる。そこから、本当にいゝ結果を導き出すのには、自分はかういふことを引受けようといふ自己信頼と、自分がこれならできるといふ事柄を自分で求めてそこにぶつつかつて行く気持――どうしてもこの二つがなければ、形だけいくら整つても駄目です。それぞれのポストがとにかく出来るでせうが、その人にそれをみんな委せようといふ態度が必要だ。仮にその人があぶなかしく思はれ、或は更に、その人自身それを自覚すれば、また代りの人が行けばいゝ。とにかく、その事柄を委せたら、その人の全能力を発揮させることが、協力の一番大事な形であらうと思ふのです。文化部としては、どんなことをやるのかと、つねに訊かれるが、いま云つたことがお互にはつきりわかり合へなければ、どういふ仕事を始めても仕方がないと思ふんです。文学方面でも、いろいろ形の上での動きがあるやうですが……無論、大部分の人は、協力はどういふ風にすれば行はれるか
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