町内の主婦代表者、関係小売業者、所轄警察等で組織される。その際、町内外の有識者の智慧を加へることも忘れてはならない。この委員会で、町内家庭に列をつくらないでも必需食料品が行き渡るやうに、実情に照らして、具体的な方法として、いろいろ細かいことがらが考へられるであらう。たとへば、
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一、註文、買入れ等は隣組でまとめてする。隣組員が交替で代表者となり、註文、買入れなどに当る。
一、隣組によつては、隣組でまとめて買入れをしても、それを分けたり金額を計算したりすることを、手ぎわよくやれる人のゐない所もある。そういふ隣組は食料品の買入れについては、近くの適当な隣組に組合せる。
一、隣組の実情によつては、隣組で買入れを纏めることのできないものもあらう。そういふ隣組では個々に買入れる外はないが、また都合のよいものだけで組を作らせるとか、他の隣組に組合せるといふこともできよう。
一、現在、店に登録した順によつて販売してゐる魚屋などの場合、番号は世帯の順を飛びとびになつてゐるから、隣組でまとめて買入れるとすれば、その日に順番に当らない世帯がでてくる。そこで委員会で
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