ニ、儕輩を抜いてアカデミイ会員になつたこと、非常に功名心の強い男であつたこと――これくらゐのものである。
「炬火おくり」は、十数年前、「焔まつり」と題して翻訳したものである。
その頃の私と、今の私とは、此の作品に対する考へ方もすつかり変つてゐる。
それにしても、仏国近代劇の史的研究から、ポオル・エルヴィユウの名を除外することは不当であり、劇作家エルヴィユウの作品から、その代表作として「炬火おくり」一篇を選ぶことは、恐らく自然であらうといふ見地から、自分の嘗て費した労力を、無駄にしたくないといふ未練さも手伝つて、今日、これを本全集中に加へることを承諾したのである。
底本:「岸田國士全集20」岩波書店
1990(平成2)年3月8日発行
底本の親本:「近代劇全集第十九巻」第一書房
1929(昭和4)年2月10日発行
初出:「炬火おくり」春陽堂
1925(大正14)年5月15日発行
入力:tatsuki
校正:門田裕志、小林繁雄
2005年9月10日作成
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