に見たのです。そして、君の芸術家としての成長は、同時に、「人間」としての輝やかしい発展であり、君の思想と、全行動の確乎たる「力」たるに相違ないことを僕は断言します。
プロレタリヤ演劇も、優れた演劇であることを知らしめるのは、多分これからではないでせうか?
僕は、如何なる才能の前にも、それが僕にとつて魅力である限り、わけなく頭を下げる人間です。少くとも君にそれがわかつてもらへれば、われわれは「あるところまで」手を繋いで、愉快に仕事ができると思ひます。
最後に、村山君の演出による新協劇団の舞台を、刮目期待してゐます。(一九三五・一一)
底本:「岸田國士全集22」岩波書店
1990(平成2)年10月8日発行
底本の親本:「現代演劇論」白水社
1936(昭和11)年11月20日発行
初出:「テアトロ 第二巻第十号」
1935(昭和10)年11月1日発行
※初出時の題は「久板君に」。
入力:tatsuki
校正:門田裕志
2009年9月5日作成
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