ていると同じ教育と進歩とをその子供達に譲ることが出来ないのではなかろうか。大家族を有つならば、彼が出来るだけ努力しても、襤褸《らんる》と赤貧と、及びその結果たる社会における堕落とから、彼らを救い得るということでさえ、確信し得るだろうか。そしてその独立を失い、かつ慈善の乏しい手に暮しを頼らざるを得ないという、切端《せっぱ》つまった地位に立つことにはならぬであろうか、と。
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〔訳註[#「註」は底本では欠落]1〕『自発的である限りにおいて』なる句は第3版より現る。
〔訳註2〕この一文は第二版では次の如くである、――
『植物及び動物は、明かに、その子孫の将来の養育については何の疑問も有たない。従って彼らの不定限の増加に対する妨げは、すべて積極的である。』
〔訳註3〕この個所以下と次のパラグラフとは、1st ed., p. 28. からの書き写しである。
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かかる考慮が払われればこそ、あらゆる文明諸国の多数のものは、一人の婦人に愛着するという自然の命に服さずにいるように思われるし、また確かに服さずにいるのである(訳註)。
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〔
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