則正しく、逓減して行かなければならぬことは、明かでなければならない。そこで、人口と食物との増加をより[#「より」に傍点]よく比較し得んがために、正確をよそおうことなくして、土地の性質に関し吾々が有ついかなる経験が保証するよりも以上に明かに土地の生産力にとり有利な過程をしてみよう。
 以前の平均生産物に対し加えられる、年々の増加が減少することなくして――これは確かに減少するであろうが――依然同一であり、そしてわが島国の生産物が二十五年ごとに、現在の生産額と等量だけ増加され得る、と仮定しよう。最大の楽天家といえどもこれ以上に大きな増加を仮定することは出来ない。かくて数世紀にしてこの島国は寸地も余さず花園のようになるであろう(訳註)。
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〔訳註〕以上三つのパラグラフに該当するものは、1st ed., pp. 21−22. にある。ただし農業生産の特殊性に関する説明が詳細になっている。
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 もしこの仮定が地球全体にあてはめられ、そしてもし土地が与える人間の生活資料が二十五年ごとに現在の生産額だけ増加され得ることが認められるならば、これは、あらゆる可
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