ii. p. 157.
2)[#「2)」は縦中横] Id. p. 157.
[#ここで字下げ終わり]
結婚に対するかかる奨励の結果として、富者の間では、財産が分割されることとなるが、これはそれ自身として人口を増殖させる有力な傾向を有っている。支那においては、人々の地位の不平等よりも財産の不平等の方が少い。代々の父親がその息子達に平等に財産を分って遺贈するので、土地所有の分割は極めて適度である。死んだ両親の全財産をただ一人の息子が相続するようなことは、ほとんど全くない。そして早婚が一般に行われているので、この財産が傍系相続により増加するということは余りない1)[#「1)」は縦中横、行右小書き]。これらの原因は絶えず富を均等化する傾向をもつ。従って、自分自身それを増加するために少しも努力しなくてもよいほどの富の蓄積を相続するものはほとんどない。支那人の間では、三代以上も同じ家で大きな財産が続くことは滅多にない、とよく云われている2)[#「2)」は縦中横、行右小書き]。
[#ここから2字下げ]
1)[#「1)」は縦中横] Id. p. 151.
2)[#「2)」は縦中横] Id. p. 152.
[#ここで字下げ終わり]
結婚の奨励が貧民に対し及ぼす結果は、労働の報酬を能う限り低くしておき、従って彼らを極度の赤貧状態に圧迫抑止するということ、これである。サア・ジョオジ・スタウントンは、労働の価格は一般に、食料品の価格に対し、どこにおいても、普通人が耐え得る最小限度であり、そして、食堂の兵士の如くに大家族をなして一緒に暮すことから利益を得、またかかる食堂が[#「が」は底本では「か」]経営に最大の節約を実行しているにもかかわらず、彼らは植物性食物をとるだけで、何らかの動物性食物は極めて稀れでありかつ少量である、と云っている1)[#「1)」は縦中横、行右小書き]。
[#ここから2字下げ]
1)[#「1)」は縦中横] Id. p. 156.
[#ここで字下げ終わり]
デュアルドは、支那人の悲痛な勤勉と、彼らが生活資料獲得のために頼るところの、他国には知られぬ諸々の工風考案を記述した後、曰く、『しかし、支那住民の非常な真摯と勤勉とにもかかわらず、彼らの中の莫大の数の者がひどく窮乏に苦しんでいることを、告白しなければならぬ。彼らの中のある者は、貧しくてその子供に普通の
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