B一のまたはほとんど唯一の、自然的因子である。川や海の水もまた、吾々の機械を運転せしめ、吾々の船舶を浮べ、吾々の魚を養う力によって、生産力を有っている。吾々の風車を廻転させる風やまた太陽の熱でさえ、吾々のために働くものである。しかし幸にして、何人も「風と太陽とは私の物であり、従ってそれらが与える仕事に対して支払を得なければならない、」と言い得る者は未だなかった。』――ジー・セイ著、経済学、第二巻、一二四頁。
[#ここで字下げ終わり]
第三等地が耕作されるに至る時には、地代は直ちに第二等地に発生し、そしてそれは以前の如くにそれらの生産力によって左右される。同時に第一等地の地代は騰貴するであろう、けだしそれは常に、一定量の資本及び労働をもって両者が産出する生産物の差違だけ、第二等地の地代よりもより[#「より」に傍点]多くなければならぬからである。人口が増加するごとに、――これは一国をして、その食物の供給を増加し得しめるためにより[#「より」に傍点]劣等の土地に頼らざるを得ざらしめるであろうが、――地代はすべてのより[#「より」に傍点]肥沃な土地において騰貴するであろう。
かくて、土地―
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