同一であろう。利潤が下落するのは、吾々が今説明したように、この下落によって労働者の租税分担額が労働の雇傭者によって支払われるのであるからである。労賃の騰貴によって、労働者は穀物の騰貴せる価格という形で支払う所の租税に対して補償されるであろう。彼れの労賃を製造貨物には少しも支出しないことによって、彼は奨励金を少しも受取らないであろう。奨励金はすべて雇傭者によって受取られ、また租税は一部分被傭者によって支払われるであろう。労働者には、彼らに課せられたこの増加に対して、労賃の形において、補償がなされ、かくして利潤率は下落するであろう。この場合にもまた、国民的影響は何ら齎さない所の複雑な方策があるわけであろう。
 この問題を考慮するに当って、吾々は故意に、外国貿易に対するかかる方策の影響を吾々の考慮の外に置いた。吾々はむしろ他国と全く商業的関係を有たない島国の場合を仮定して来た。吾々は、穀物及び諸貨物に対する国の需要は同一であろうから、この奨励金がいかなる方向を取ろうとも、資本を一つの職業から他のそれに移そうとする誘惑はないであろうということを見た。しかし、もし外国貿易がありしかもその貿易が自由であるならば、それはもはや事実ではなくなるであろう。諸貨物と穀物との相対価値を変更することによって、その自然価格に極めて有力な影響を及ぼすことによって、吾々はその自然価格が下落する貨物の輸出に有力な刺戟を与え、またその自然価格が騰貴する貨物の輸入に等しい刺戟を与えていることになるであろう、かくして、かかる財政方策は全く職業の自然分配を変更し、その結果は実に外国の利益となるが、しかしかかる不合理な政策を採用する国の破滅となるであろう。
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    第二十四章 土地の地代に関するアダム・スミスの学説

(一一四)アダム・スミスは曰く、『土地の生産物の中で、その通常価格がそれを市場に齎すに用いられなければならぬ資本並びにその通常利潤を償うに足る如き部分のみが、普通市場に齎され得る。もし通常価格がこれ以上であるならば、その剰余部分は当然に土地の地代に帰属するであろう。もしそれがこれ以上でないならば[#「もしそれがこれ以上でないならば」に傍点]、その貨物は市場に齎され得てもそれは地主に何らの地代をも与え得ない[#「その貨物は市場に齎され得てもそれは地主に何らの地代をも与え得ない」
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