――徴収されねばならぬ基金に対して貢献する度が少いほど、彼れの雇傭者の貢献する度は多くならなければならない。換言すれば、彼は、この奨励金とより[#「より」に傍点]高い利潤率との両者の結果として受取るべきものを、その支出によってこの租税に貢献するであろう。彼は、啻に彼自身の租税分担のみならず更に彼れの労働者のそれに対する彼れの支払を償うために、より[#「より」に傍点]高い利潤率を得る。彼がその労働者の分担額に対して受取る報償は労賃の低減の形で、または同じことであるが利潤の増加の形で、現われる。彼自身ののそれに対する報償は、この奨励金により生ずる所の彼が消費する穀価の下落の形で、現われるのである。
(一一二)ここで、穀物の真実労働価値すなわち自然価値の変動により利潤に対して齎される影響と、課税及び奨励金による貨物の相対価値の変動より利潤に対して齎される影響とを述べるのは、正当であろう。もし穀価がその労働価格における変動によって下落するならば、啻に資本の利潤率が変動するのみならず、資本家の境遇も改善されるであろう。より[#「より」に傍点]大なる利潤を得ながら彼は、それらの利潤をそれに費す目的物に対して、より[#「より」に傍点]多くを支払わねばならぬことはないであろうが、このことは、吾々が今見たように、下落が奨励金によって人為的に惹起された時には起らないのである。人間の消費の最も重要な目的物の一つを生産するにより[#「より」に傍点]少い労働が必要とされることから生ずる貨物の価値の真実の下落においては、労働はより[#「より」に傍点]生産的たらしめられている。同一の資本をもって同一の労働が雇傭され、そして諸生産物の増加がその結果である。かくて啻に利潤率が増加されるのみならず、それを取得する者の境遇も改善されるであろう。啻に各資本家がたとえ同一の貨幣資本を用いても、より[#「より」に傍点]大なる貨幣収入を得るのみならず、更に、その貨幣が支出される時には、それは彼により[#「より」に傍点]多額の貨物を齎し、彼れの享楽品は増大されるであろう。奨励金の場合には、彼が一貨物の下落によって得る利益を相殺すべく、ある他の貨物に対してそれに比例する以上の価格を支払うという不利益を有っている。彼は、このより[#「より」に傍点]高い価格を支払い得んがために、騰貴せる利潤率を得るのである。従って、彼
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