吾々は、不断の経験から、熱病は、我国の牢獄や、我国の工場や、我国の密集した救貧院や、我国の大都市の狭隘な街路に醸成されることを、知っているが、これらの環境は、いずれも、その結果において極貧に類似するように思われる。そして吾々は、この種の原因が、その程度を悪化し、従前にはヨオロッパに、かくも頻々と生じた疫病《ペスト》の発生と蔓延にあずかって力あったことを疑い得ないのであるが、しかしそれは今日では、これらの原因が緩和されたので、至るところで大いに減少し、また多くの場所では完全に絶滅されたように思われる。
人類に対する他の大きな災厄(訳註)、すなわち飢饉については、人口の増加が絶対的にこれを発生せしめるというのは、事実に反する、と云い得よう。人口の増加は、たとえ急速であっても、必然的に漸進的である。そして人間の体躯は極めて短期間といえども食物なくしては支持し得ないから、これを養うべき食料が存在する以上の人類は成長し得ないことは明かである。しかし人口原理が絶対に飢饉を発生せしめ得るものではないとはいえ、それは飢饉に対する道を準備するものである。そしてしばしば下層階級をして生命を維持すべきほ
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