、英蘭《イングランド》の一切の社会階級を通じてある程度作用しているように思われる。最高の地位にあるものの中にも、一家をもつと仮定すれば切りつめなければならぬ経費と止めなければならぬ楽しみとを考えて、結婚をしないでいるものがある。かかる考慮は確かに大したものではない。しかしこの種の予防的予見は、その地位が低くなるほどますます重大な考慮の種となるのである。』
 右の記述に続いて上記の諸パラグラフが出てくるのであり、すなわち第一段では予防的妨げと積極的妨げとが共に行われていることを説いて、その予防的妨げの説明として上記の記述が出ているのである。従ってこれに続いて今度は積極的妨げの説明があるのであるが、これは第二版以下では削除された。削除された部分(第五章の冒頭)は次の如くである、――
『人口に対する積極的妨げとは、私は、既に始った増加を抑圧する妨げを意味するのであるが、これは、もっぱらではないとしても、主として、社会の最下層階級に限られる。この妨げは、私が右に述べた他方の妨げほど誰の眼にも明かに映るものではない。そしてその作用の力と範囲とを明確に証明するためには、おそらく、吾々が現在もってい
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