漸次にかかる感情を弱める傾向の最も強いものであり、ついにはおそらくこれを完全に破壊してしまうべきものである、と告白せざるを得ない。
富者の家庭に住んでいる召使は、結婚をあえてせんとするに当っては、更にいっそう強力な制約を突破しなければならない。彼らは生活の必要品や愉楽品を、ほとんどその主人と同じくらい豊富にもっている。労働者階級の仕事と食物に比べれば、彼らの仕事はやさしく食物は贅沢であり、またその誇りが害されれば主人を代える力のあることを自覚しているので、他に依存しているという観念は弱くなっている。このように現在は楽な地位にあるが、もし結婚すれば彼らの見通しはどうであろうか。取引をするにも農業をするにも知識も資本もなく、日々の労働で生活資料を稼ぐことには馴れず、従って出来ず、従って彼らの唯一の落着き先は、彼らの人生に対する幸福な夕暮の輝やかしい見込を確かに少しも与えてくれない、みすぼらしい居酒屋であろうと思われる。従って彼らの大多数は、この好ましからぬ将来の見通しに阻まれて、独身の現状に満足しているのである。
もしこの英蘭《イングランド》の社会状態の概観が真に近いとすれば、人口に対
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