なかろう。この増加率の逓増は、革命以来の労働階級の境遇の改善によって惹起され、またおそらくは種痘の採用によって助勢されたところの、死亡率の減退によるものの如く思われる。それは、増加率の累進が出生率の低減と全く両立し得るものであり、またかかる出生率の低減は、いかなる一つまたは多くの理由によるものであろうととにかく死亡率が減少した場合に起る可能性の多いものであることを、示すものである。
 異れる時期における諸国の人口を出生の増加によって測定することの[#「ことの」は底本では「との」]誤りなることを[#「ことを」は底本では「こことを」]示す、興味ありかつ適切な例証として、次のことは注目に価しよう。すなわちネッケルによれば、フランスの年出生は、一七八〇年に終る六箇年を平均して、九五八、五八六であった。ところが一八二二年に終る六箇年の出生は、前述の如く九五七、八七五である。だから出生によって人口を測定すれば、四二年間に人口は増加したよりはむしろ減少したように見えるであろうが、しかるに、実測によれば、人口はこの期間ほとんど四百万増加したと信ずべきあらゆる理由があるのである。
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