奄氏@New South Wales.
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一七八九年に彼らはこの悪疫に見舞われたが、これは天然痘の一切の特徴と猛烈さとをもって、彼らの間に猖獗《しょうけつ》を極めた。それがもたらした荒廃はほとんど信じ得ないほどである。彼らが最も姿を見せた湾や渡場には、ただの一人も生きた人間は見られなかった。砂上にはただの一つの足跡でさえ認められなかった。死骸は更に死骸で蔽われた。岩間の穴は腐った屍体で満たされ、また多くの地方では道は骸骨で蔽われた1)[#「1)」は縦中横、行右小書き]。
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1)[#「1)」は縦中横] Id. Appen. p. 597.
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コリンズ氏は上述のコーレーベーの種族は、この恐るべき病気の結果、たった三人になってしまい、この三人は全滅を免れるため他の種族と合体せざるを得なかった、と聞いたのである1)[#「1)」は縦中横、行右小書き]。
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1)[#「1)」は縦中横] Id. Appen. p. 598.
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かかる人口減退の有力な原因があるのであるから、吾々
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