_は十分に留意されて来ていない。そして、双方の側において物理的及び道徳的の諸原因が提出されたけれども、それからはいずれの側に有利な正しい推論も引出し得なかった。その現実の状態において一国が生産力と人口が大であればあるほど、それが生産物をそれ以上増加する力はおそらく小であり、従って、人口を、この静止的な、または緩慢に増加する、生産物の水準に、抑止するためには、それだけ余計の妨げが必然的に働かされねばならぬということは、双方の側の著者の注意を惹かなかったように思われる。従って、古代または現代の諸国民においてかかる妨げを発見してみたところで、これらのいずれかにおける絶対的な人口の多いことを否定すべき何らの推論もそれからは引出し得ないのである。この故に、古代人には知られなかった天然痘やその他の疾病の流行は、現代国民の人口の多いことを否定する論証と考えることは決して出来ないのである。もっともヒュウム1)[#「1)」は縦中横、行右小書き]も、ウォレイス2)[#「2)」は縦中横、行右小書き]も、これらの物理的原因を大いに重要視しているけれども。
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 1)[#「1)」は縦中横] 
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