、彼れの希望する一切を、彼が土壌の耕作に必要と考える一切を、することが出来る。従ってこれらのものは、農業者にその欲するものを何も与えないのであるから、単に彼らに無償で食物を与えるために、農業者がその性来の怠惰心を克服し、そしていっそう大きいいっそう骨の折れる仕事をするようになるとは期待し得ない。かかる事態において、工業労働に対する非常に小さな需要が充足された時には、他の人々はどうすべきであろうか。彼らは実際、あたかも不毛の沙漠に住んでいるのと同様に、全く生活資料がないのである。彼らはその仕事が需要されるある場所に移住するか、または貧困の極《きわみ》窮死するかしかない。かれらの労働がわずかにまたほんの時々使用される結果として、彼らに乏しい生活資料が与えられ、これによってかかるとことんまでおちるのを免れたとしても、彼ら自身は生存し得るかもしれぬが、結婚して人口を増加し続ける能力のないことは、明かである。
もしヨオロッパの最もよく耕作されかつ最も人口稠密な国に現在の土地と農場の分割が行われており、しかも商工業がこれに伴っていなかったとしたならば、より[#「より」に傍点]以上の耕作に対する動
前へ
次へ
全389ページ中267ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
マルサス トマス・ロバート の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング