スはその増加率を示すものである。『附録』の終りには私がゴドウィン氏の最近の著書(訳註2)に答えない理由を簡単に述べてある。本書の他の部分では小さな変更や訂正が行われているが、これはいちいち指摘する必要はない。また若干の註を加えたが、その中《うち》主要なるものは、自由貿易下のオランダにおける穀物の変動を論じ、一国の食物の不足はある他国のその豊富なることによって一般に相殺されると考えるのが誤りなることを述べたものである(第二巻二〇七頁――訳註、原書の頁である)。
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〔訳註1〕第二篇第十一章最後の表を指す。
〔訳註2〕Godwin, Of Population. An Enquiry concerning the Power of Increase in the Numbers of Mankind, being an Answer to Mr. Malthus's Essay on that Subject. London 1820. ――これは、マルサス『人口論』によって全く忘却の中に陥しいれられたゴドウィンが、デイヴィド・ブウス David Booth の助力を得て著した最後の必死のマルサス反駁書である。
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底本:「各版對照 マルサス 人口論※[#ローマ数字1、1−13−21]」春秋社
   1948(昭和23)年10月15日初版発行
※「旧字、旧仮名で書かれた作品を、現代表記にあらためる際の作業指針」に基づいて、底本の表記をあらためました。
その際、以下の置き換えをおこないました。
「凡ゆる→あらゆる 或る→ある 如何→いか 何れ→いずれ 一々→いちいち 愈々→いよいよ 於いて→おいて 於ける→おける 恐らく→おそらく 凡そ→およそ 拘らず→かかわらず 傍ら→かたわら 且つ→かつ 嘗て→かつて 可成り→かなり 予て→かねて かも知れ→かもしれ 位→くらい 蓋し→けだし 極く→ごく 此処彼処→ここかしこ 毎→ごと 而も→しかも 然らば→しからば 然る→しかる 然るに→しかるに 屡々→しばしば 直ぐ→すぐ 精々→せいぜい 是非→ぜひ 度い→たい 沢山→たくさん 唯→ただ 但し→ただし 為め→ため 一寸→ちょっと 就いて→ついて 就き→つき (て)見→(て)み (て)貰→(て)もら 乃至→ないし 乍ら→ながら 成るべく→なるべく 筈→はず 甚だ→はなはだ 飜って→ひるがえって 程→ほど 殆んど→ほとんど 略々→ほぼ 正しく→まさしく 先ず→まず 益々→ますます 又、亦→また 間もなく→まもなく 若し→もし 以て→もって 尤も→もっとも 矢張り→やはり 漸く→ようやく 僅か→わずか」
また、底本では格助詞の「へ」が「え」に、連濁の「づ」が「ず」になっていますが、それぞれあらためました。
入力:京都大学電子テクスト研究会入力班(荒木恵一)
校正:京都大学電子テクスト研究会校正班(大久保ゆう)
2004年12月14日作成
青空文庫作成ファイル:
このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。
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