仏も必ずやゆるし給うことと信じます。
 しかしこれとて度を越す時は、道楽と虚栄に堕する危険があります。かえりみて警戒すべきことです。

 また年に一、二回の観劇会と相撲見物、その時あなた方は古参新参の別なく、みなが一等の席に坐り、上等の弁当を提供される。ある人これを見て、『店員に一等席は贅沢すぎる、二等でたくさんだ』と苦々しげに云いました。この人は私たちの精神を全然理解していないのでした。敬意をもって対するのにお客様であると店員であるとの差はない筈です。おとくいを大切にし、その人格を重んずるものが、家族の一員である店員を軽視し無視していいものであろうか。あなた方が勝手に芝居見物する時は、二等であろうが三等四等いずれにしようと自由だけれど、いやしくも主人が店員を招待するに店員はどこでもいいなどとはもってのほか、招待には招待の礼儀があります。ことに店員は年中人様にサーヴィスして上げて、自分たちがそれを受ける場合はないのです。せめて芝居見物の時だけでも、のびのびとして、楽しみを人と共に享《う》けねばならない。
 それからやはり年に二、三回、第一流の料理店で食事を共にします。ある時は西洋料理、
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