の一以下の家賃で済むことになるであろう。しかしそういう商売は別として、普通の小売商で営業の成り立っている店なれば、その売上げ一日分と一ヶ月の家賃はほぼ同額、または売上げ以下で家賃が済んでいると見てよかろうと考えられるのである。
『初めのうちは辛抱が大切だ、辛抱して勉強してさえいれば次第に信用がついて売れるようになる』とは誰でも開業当初に思うことであるが、仮りに百円の家賃を払うて営業し、売上げが一日僅か三十円くらいよりない場合には、家賃が売上げの一割一分につくこととなるから、とうてい将来の見込なきものとして覚悟せねばなるまい。しかし百円の家賃で一日百円に近い売上げがあれば店は充分に成り立ち、さらに同じ家賃で売上げが少しずつでも向上して行くようになれば大いに有望で、もしその売上げが二百円にも達するならば、家賃の負担は著しく軽減して、僅かに売上高の一分七厘にすぎなくなり、それだけ商品を勉強することが出来て、その店はますます発展することになるのである。
さて心得ねばならぬのは、店がどれほど繁昌するようになった後もこの原則は変らぬことである。繁昌するからといって店を壮大に拡張し、いわゆる家賃の
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