らざるにおいては百戦して危からざるの対抗必ずしもむずかしくないと信じます。
しかし一般の商店中には百貨店に多くの長所あるを知らず、ただこれに客を奪わるるを怨み、己れの短所を反省せずして政府当局の保護なきを難ずる者が少なくありません。これでは兵書に、
「彼を知らず己を知らざれば戦う毎に必ず敗る」
と断定せられし通り先祖伝来の堂々たる老舗も一敗地にまみれて、再起の望みなき者多きは当然と云わねばなりません。
百貨店は仕入において、特製品において、販売において、初店員の養成において、指導において、配達網において、宣伝広告において、断然小売店を圧して容易に追随を許さざるものがあります。しかれば個人店の小をもって大なる彼と対抗する場合真剣なる研究が必要とさるるのであります。
教えられる百貨店の経営法
百貨店の組織というものは、もちろん世界の中で最も改良された、先端を走っている最新式の経営法によっているのである。
私の如きはこの最新式経営による、百貨店組織に教えらるるところが多かった。
従来の日本の専門店は、夏いそがしければ、冬はひま、冬いそがしければ、夏はひま、とかく営業が
前へ
次へ
全330ページ中86ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
相馬 愛蔵 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング