において新たに開店せんとする人は、路幅と比隣の有様を見、将来の発達を期して路幅の広い街に狭い間口の家を求めたり、あるいは低き新建築などを営んではならないのである。

    六、間口と資本の関係

 資本はその商売の種類と奥行の深浅によって一様に定め難いものであるが、おおむね間口の広狭に従って、資本の多寡を定むるも差支えはないであろう。例えば二間の店ならば二二、四百円、三間ならば三三、九百円、四間ならば四四、千六百円以上くらいと見積れば甚しい誤りはない。もっとも商品の種類によって宝玉の如く嵩《かさ》すくなくして価値のあるもの、あるいは嵩ばりて金目の少なきものもあるが、間口の広い割に資本をかけなければ商品がまばらで、ただ一通りバラリと配列されるのみでは店が薄っぺらで、貧相で、品物も古くさく思われ、せっかく店に立寄っても品物を買う気になれぬものである。これに反して、間口狭く奥行深き店にたっぷり資本をおろして、商品を裕かに所せまきまでこれを陳列し、一見ごたごた然としておけば、店は何となく活き活きとして、品物も新しそうに見え、甚だ心地よいものである。

    七、古株の価値

 世人はとかく
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