おってしまって下になった樹木は枯死するという状態だ。
一例だが、海外へ出ていろいろな話を聴いて見ると、日本人が海外で何十年もかかって営々辛苦して基礎を築いた商売が、三井物産などの手が伸びると根こそぎ奪われてしまうというような話もある。ともかく海外において三井物産に睨まれたら商売が出来ぬというほどで、大使館、領事館よりも三井物産がコワ[#「コワ」に傍点]がられているという話だ。こうして少数の財閥が何もかも独占してしまうので、小さいものは手も足も出ないようにされてしまう。これが、二・二六事件などの原因をなしたのではないかと思う。それかといって、この一、二の巨木をきり倒してしまう必要は全然ない。これも我が庭園の景趣を添える上に欠くべからざる樹木なのだから、庭全体の眺めのよいように適当に鋏を入れて、大木は大木として存在させて置くことには差支えない。またこうした巨木のあることは隣家への大きなほこりでもあるわけだ。」
「中村屋だけはデパートみたいに近代化されているので店員は恵まれている訳ですね」
「うち[#「うち」に傍点]の店は御覧の通りおかげさまで非常に忙しい。店員たちはほとんどスキがない。そ
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