賃もすべて店主持ちである。
今年の夏も、私が下準備のために見に行った。そうすると、浜辺に無料休憩所というのがあるが、これは非常に混んでいる。ふとその隣を見ると、これはまた非常に気持のよさそうな茶屋がある。これは有料休憩所であった。十銭出せば大威張りで利用が出来るのである。そこで、店員達の気持にすればせっかく鎌倉まで来て、脱衣所が不便なばかりに充分に楽しめなかったとしたら残念であろうと思えたから、この場合の十銭の価値あらしめようと、さらに脱衣料としてそれだけ増して与えることにした。果して店員達は大喜びであった。
芝居も年に二度ずつ見せていたが、すべてこれは一等席で見せることにしてある。昨年から相撲をも見せる事にしたが、これも上等桟敷を買うことにした。何か御祝いの機会には、一緒に御飯を食べる。これも最高とまでは言わぬまでも粗末にならぬ程度、西洋料理なら二円五十銭、支那料理なら一卓三十円くらいのところにしたいと思っている。各自めいめいの金で食べるならともかく、いやしくも店主の費用で御馳走するのに人の後の方ですまされたとあっては、彼らの自尊心を傷つける事となる。また三度のところが二度であっ
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