国の諸会社では、同程度の我が日本の会社の三分の一くらいの小人数で仕事をしているというお話であった。
私はこれを聞いて考えた。日本の会社でアメリカの会社の三倍の人数を必要とするというのは、何に原因するのであるか。もし日本人の能率が米国人の能率の三分の一しかないのだとすれば、我ら日本人の将来はまことに憂うべきものである。しかし私はだんだんと調査して見たが、日本人の能率が米国人に比して劣っているとは思われない。劣っていないばかりか、彼より一段立ち勝っていると信じられるのである。それは彼の地における我が移民の活動に見ても、また人絹綿糸などで日本が英米を圧する勢いにあるのを見ても、すでに日本人の優秀さは充分立証されているのである。現にフォード会社の横浜における組立工場で、日本人の働きは、米国における同じ組立工場に比して、一割方も立ち勝ると聞いている。それが諸会社の使用人のみに逆の傾向を示すのは何故か。私はここに事業を行う者、またはそれに参加する者の大いに反省せねばならぬものを見るのである。
聞くところによれば米国の会社では、重役が他の会社の重役を兼ねることはきわめて少なく、専心一つの業に当り
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