前まで戦争を忘れていたようにですな」
「そうじゃ」師父ブラウンが言った、「しかし戦争が起りましたじゃ、魚は再び地下におしこめられるかもしれん、だがもう一度この明るい太陽の光りのもとに出て来るじゃろう。セント・アントニーが諧謔的に注意したように、ノアの大洪水に生き残るのははただ魚だけじゃ」
底本:「世界探偵小説全集 第九卷 ブラウン奇譚」平凡社
1930(昭和5)年3月10日発行
※「旧字、旧仮名で書かれた作品を、現代表記にあらためる際の作業指針」に基づいて、底本の表記をあらためました。
その際、以下の置き換えをおこないました。
「或→あ・ある・あるい 恰も→あたかも 貴方→あなた 如何→いか・どう 何時→いつ 一層→いっそう 於→お・おい かも知れ→かもしれ 斯様→かよう 此・斯→こ 極く→ごく 然し→しかし 然も→しかも 直ぐ→すぐ 即ち→すなわち 其→そ・その 其処→そこ 其の中→そのうち 其奴→そやつ 度い→たい 大部→だいぶ 沢山→たくさん 丈→だけ 只・唯→ただ 度→たび 多分→たぶん 偶々→たまたま 丁度→ちょうど 一寸→ちょっと て居→てい・てお 逐々→とうと
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