没して、乗っていた者は、みんな死んでしまったのだと思って、助け船など、出してはくれないかも知れないのだ。
だから、米は、最後の食糧として、だいじにとっておかなければならない。それに、病人がでたとき、病人にたべさせるためにも、米は、できるだけ残しておきたかったからだ。
砂山つくり
島の生活にも、やっとすこしなれた、四日め。五月二十四日の朝から、一同は、大仕事をはじめた。料理当番のほか、総員、砂運び作業にかかったのだ。これには、つぎのような、大きな目的があった。
いったいこの島から、われわれが日本へ帰るのには、どうしたらいいだろう。
――われらの宝物である伝馬船《てんません》で、ホノルルの港まで行こうか――こんな小さな伝馬船で、太平洋のまんなかを、ホノルルまで、島づたいとはいいながら、千カイリもある航海は、とてもできるものではない。
――では、われわれで、もっと大きな、がんじょうな船をつくろうか――それには船をつくる材料も、道具もないではないか。この計画はゆめのような話だ。
――それでは、日本から来る助け船を、待っていようか――いや、それこそ、まったくあてにならないこ
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