なぎさに投げておいて、一羽のアホウドリをつって、いけどりにした。そして、細い縄で、大きなくちばしを、しっかりとしばってしまった。
「人間さまの魚をとるから、こんなめにあうのだぞ。――舌切すずめの話を知っているか。おいらたちには鋏《はさみ》がないから、こうするんだ。おまえたちは、海から魚をとればいいのだ」
こういいきかせて、くちばしをしばったまま、はなしてやった。
おどろいたそのアホウドリは、島近くの海におりて、ばたばたさわいでいた。
ところが、こんどは、われわれがおどろいた。というのは、これを見たなかまのアホウドリどもは、くちばしをしばられたアホウドリのまわりに、いっせいに舞いおりてきて、かわるがわる、くちばしをしばってある縄をつっついたり、かんだり、引っぱったり、ながい間、こんきょくほねをおっていたが、とうとう縄を取ってしまった。
はじめから、海岸で、このようすを見ていたわれわれは、なんだかアホウドリに教えられたような気がした。
水夫長は、水夫と漁夫にいった。
「えさをとりあって、けんかばかりしている鳥が、ああやって、ちえと力を出しあって、なかまをすくうのだ。おどろいたなあ
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