をたべさせ、万年灯《まんねんとう》でおなかをあたため、おなかに毛布をまきつけたり、いろいろと手あてをつくすが、少しもききめが見えない。
八月も中ごろになって、島の生活も四ヵ月になった。一同は、すっかり島生活になれて、はちきれそうないきごみで、日々の仕事にせいを出してるが、二人の漁夫の元気のないのが、みんなの気がかりであった。
何かいい薬はないだろうかと、いろいろそうだんしたが、これはたぶん、胆汁《たんじゅう》のふそくからきた病気にちがいない、にがい薬をのませたらいいだろう。それにはアザラシの胆、胆嚢《たんのう》をとって、のませるのがいちばんいい。くまの胆嚢を「熊《くま》の胆《い》」といって、妙薬とされているから「アザラシの胆」も、ききめがあるにちがいない、と話がきまって、さっそくアザラシの胆をとることになった。ところが二人の病人は、「もう少し待ってください。草ブドウをたべはじめてから、じぶんでは、たいへんによくなったと思います。せっかく、あんなにわれわれになついているアザラシを、私たち二人のために殺すのは、かわいそうでなりません。しばらく待ってください。いまに、きっとよくなりますか
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