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   定
一 この関所通行のやからは、笠《かさ》、頭巾《ずきん》を脱ぐべきこと。
一 乗り物にて通る面々、乗り物の戸をひらくべし。
一 鉄砲、長柄物所持の面々は、お公儀定めどおりの証文なくして通行かなわざること。
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右この旨あい守るべきものなり。よって下知くだんのごとし
[#ここで字下げ終わり]
[#地から2字上げ]奉行
 そういうものものしいお札です。
「お槍を持って逃げたとしたら、長柄物所持うんぬんのお定め書きにひっかかって、お取り調べをうけているはずじゃ。伝六、大声で呼びたてろッ」
「よしきた。ご開門を願います。江戸よりの早駕籠でござります。この木戸、おあけ願いまする!」
「なにッ、また早駕籠とな! よく早駕籠の通る晩じゃな。まてッ、まてッ。そらッ、はいれッ」
 つぶやきながらあけた小役人のそのつぶやきを聞きのがす右門ではない。
「ただいま、異なことを仰せられたな。よく早駕籠の通る晩じゃというたようじゃが、われらの駕籠の前にも通りましたか」
「一刻《いっとき》ほどまえに一丁通りおった。それがどうしたのじゃ」
「われら、ちと
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