とく、はっきりと最後のことばをいいました。
「のう、お弓どの、よくご納得なさるがよろしゅうござりますぞ。そなたがわたくしへの美しいお心根は、右門一生の思い出としてうれしくちょうだいいたしまするが、不幸なことに、そなたは豊臣恩顧のお血筋、わたくしは徳川の禄《ろく》をはむ武士でござる。武道のおきてとして、そなたのお心根を受納することはなりかねまするによって、悲しい因縁とおあきらめなさりませえよ。のう、ようござりまするか。そのかわりに、そなたのことは右門一生の秘事として、堅く口外はいたしませぬによって、ご不幸なお兄上はじめお七人のかたがたの菩提《ぼだい》なとお弔いなさるがよろしゅうござりまするぞ。のう、わかりましたか。おわかりになりましたか」
 はい――というように、ちいさくかぶりをふって、嗚咽《おえつ》しながら身をよじらしているお弓のいじらしい姿を、じっとしばらく見守っていましたが、やがて右門はこらえかねたように、ぽろぽろと涙をぬぐいすてると、黙々として天蓋《てんがい》を面におおい、忍び去るようにして城下の町のやみに消え去りました。珍しや、こよいばかりはむっつりとうち沈んでうなだれた伝六を
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