》をくくったような調子で、応対《おうたい》していたが、やっと俊亮の鋒先《ほこさき》を感じたらしく、急にいずまいを直して、口ひげをひねりあげた。校長のピラミッド型の鼻と西山教頭の三角形の眼とに、それがある波動をつたえたことはいうまでもない。
俊亮は、しかし、三人の様子には無頓着なように、
「それで、実は、私はこんなふうに考えたいのですが、まちがっていましょうか。次郎は、思慮はあるが、策がない。もし仰しゃるとおうに策があって思慮のない人間でしたら、どんな恥ずかしいことでもして、きょうの処分をまぬがれることが出来ただろう、とそう思うのですが。」
三人の眼は俊亮の顔に釘づけにされた。
俊亮は微笑してそれを見くらべている。
しばらくして、曾根少佐が、まるで相手にならん、といわぬばかりの顔をして、眼を天井に向けた。同時に西山教頭が言った。
「あなたは、そんなことを言って、処分を収消させようとでもなさるおつもりですか。」
「とんでもない。」
と、俊亮はふき出すように笑って、
「私は、次郎にあくまでも筋を通させたいとこそ思え、自分から先に立ってそんな下品な策を弄しようとは、夢にも考えていませ
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