たのは、少し立ち入ってたずねたいことがあったからだ。」
 次郎は少佐をまともに見た。彼はきちんと姿勢を正していた。
「ゆうべ君はどこにいた。」
「うちにいました。」
「うちで何をしていたんだ。」
「友だちと会をしていたんです。」
「会というと何の会だ。」
「白鳥会です。」
「白鳥会というのは、これまで朝倉先生のうちでやっていたあの会のことか。」
「そうです。」
「それをどうして君のうちでやったんだ。」
「ほかにやる場所がなかったからです。」
「ほかにない? ふむ、……で会のある日は、いつもきまっているのか。」
「これまではきまっていました。毎月第一と第三の土曜でした。」
「昨日は、しかし、土曜ではなかったね。」
「ええ、昨日は特別です。」
「特別というと?」
「朝倉先生の送別会でした。」
「すると朝倉先生もむろん列席されたわけだね。」
「そうです。奥さんにも来ていただきました。」
 少佐は何かひょうしぬけがしたような顔をしていた。そして例の上眼をつかって、まぶたをぱちぱちさせていたが、
「すると、べつに秘密に集まったというわけではなかったんだね。」
 次郎はちょっと眼を見張ったが、すぐ
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