、私には何も言わないものですから……」
 そう言って、彼はちょっと首をかしげたが、
「しかし、とにかく、これは何とかして早くおさまりをつけなければなりますまい。私も及ばずながら出来るだけのことはいたします。きょう帰りましたら、早速せがれに十分言いきかせまして、少くとも私のせがれだけは、責任をもってこの運動から手をひかせましょう。」
「どうか、ぜひ、そんな工合におねがいいたします。みなさんがめいめいにそんな工合にしていただくと、あるいはひとりでに解決するのではないかとも存じますので……」
 馬田の父はまた首をかしげた。そして、じろりと花山校長の顔を見たあと、みんなを見まわし、皮肉な調子で言った。
「どうでしょう、みなさん。さきほどからの課長のお言葉では、どうやら、きょう集まった私ども父兄の肩に全責任がかかっていそうに見えますが、そのつもりでご相談いたすことにいたしましては。」
「いや、そういうわけでは……」
 課長はあわてて言葉をはさんだが、馬田の父は、それに頓着《とんちゃく》せず、
「しかし、それにしましても、学校の方で、この事件について、これまでどんなふうに生徒を指導していただいたか
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