、といったような気分が次第に濃厚になって来るらしいのです。私の考えるところでは、ここが非常にかんじんな点で、どうも最初からそうした青年心理をねらって、血書とか血判とかいうことが仕組まれているのではないか、という気がいたすのです。せがれが毎日学校で生徒の動きを見て来ての話によりますと、急先鋒の生徒たちは表立った会合の席ではあくまでストライキに反対をとなえながら、蔭ではひとりびとり[#「ひとりびとり」は底本では「ひとびとり」]の生徒をつかまえて悲憤|慷慨《こうがい》したり、ひそひそとストライキの時期や方法などを話したりしているそうですが、そういうことをききますと、いよいよ私の想像があたっているように思えてならないのです。とにかく、今度の問題は私の見るところでは、決して単純な性質のものではありません。大多数の生徒は、純真な留任運動だと信じてやっているのかも知れませんが、中心になって動いている数名の生徒たちは、決してそうではないと存じます。何でも、その生徒たちは頭もいいし、読書力もあり、いろんな方面の思想にもふれているそうですが、そのうえに、背後から糸をひいている人物もあるらしく想像されますの
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