になって来たのをみると、だしぬけに怒鳴った。
「よせ! そんな議論をしたって、なんの役に立つんだ。」
それから恭一の方を見て、
「本田はどうだ。四年生にバックしてもらいたいのか。」
「僕は、いやだ。」
恭一は、唇のへんを神経的にふるわせながらも、きっぱりと答えた。
「そうだろう。僕も四年生全体の名でバックするのは不賛成だ。」
大沢はゆったりとそう言って、みんなを見まわした。
「どうしてだい。」
と、最初の提案者《ていあんしゃ》が、ちょっと間をおいて、たずねた。それはいかにも自信のないたずねようだった。
「本田の弟を侮辱したくないからさ。」
みんなは、それで默りこんだ。すると大沢は恭一を見ながら、
「しかし、本田、このまま放っとくと危いぜ。ことに狐の奴と来たら執念《しゅうねん》深いからな。頬ぺたを下級生にひっかかれて默っちゃおらんだろう。」
「僕もそうだろうと思うが……。」
恭一はいかにも不安そうな顔をしている。
「だから、陰ながらバックしてやるさ。僕だって、それはやるよ。五年生にも話せばわかる奴はいるんだから、狐だけぐらいは何とか手出しさせんですむかも知れん。……四年生全体
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