従むつまじく昔日の親しい仲に戻っておる。修作もそこまで考えてはいませんから、オノレ藤兵衛、益々殺意をかたくしてジッと機会をうかがっていたのです。加助に代って、芳男とお槙がよびつけられて縁切りを申し渡される。お槙は三行り半をつきつけられたのですから、修作にとって、こんなに都合のよいことはない。縁切りの直後に殺されたとあれば、誰の目にも犯人は芳男かお槙と疑られるのは必然のこと、絶好の機会とみて、二人の立ち去るや、藤兵衛を殺しました。お槙が酔っ払って土蔵へあばれこんだ時には、修作はまだ死体のかたわらに居りました。彼はカケガネをかけ、その時は五寸釘もさしこんで、ゆっくり後始末をしていたのです。自分にとって不都合なことは残っていないかと物色し、藤兵衛の身の廻りをしらべて、自分に不利な書附などがあったら盗んで帰ろうと思ったわけです。不都合なしと見極めて、持参した芳男のタバコ入れを死体のかたわらへ落して逃げました。何くわぬ顔、寄席へ戻って、円朝をきき、寿司屋で一パイのんで二時ごろ戻って何くわぬ顔、悠々とねむったのです。藤兵衛が殺されれば芳男とお槙の姦通が明るみへでて、芳男は落したタバコ入れによって捕
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